僕も愛用している激安アダルトグッズ店です。アナルグッズはもちろん、SM、マニュアルなども。

 僕はタカシといいます。都内の企業に勤める、24才のごくごく平凡なサラリーマンです。でも、僕には秘密があります。それは、男の人しか好きになれないということです。さらに恥ずかしいのですが、僕はSMプレイが大好きなのです。20歳頃に初めてつきあった、高橋さんという男の人がきっかけでした。
 知り合ってまだ間もないある日の夕方、高橋さんの部屋へ遊びに行った時のことです。彼はまだ仕事から帰っていなかったので、僕は渡されていた合鍵で中に入りました。忙しい社会人のせいか、彼の部屋は散らかっていて、布団も敷きっぱなしでした。僕は、彼を喜ばせようと思って、部屋を片づけていきました。
 ふと、枕もとを見ると、ゲイ雑誌が目に入りました。筋肉質な男の人のイラストと、『SM特集号』という文字が目に入りました。それまでに、僕はSMという言葉は聞いたことがあっても、実際にどんなものかはまだ、はっきりと知りませんでした。
 エッチな好奇心がわいてきて、その雑誌をめくった瞬間、僕はショックを受けました。そこには、縄で全身をきつく縛られ、足をMの形に固定されている全裸の男の人の写真が載っていたのです。股間には、何か太い棒のようなものが入れられ、両方の乳首にはなぜか、洗濯ばさみがはさんでありました。
 さらに僕を驚かせたのは、その男の人が、なんとも言えない快楽の表情を浮かべているように見えたことでした。
(こ、これがSMなんだ…。気持ちいいのかなぁ?)
 僕は余りの衝撃で、しばらくそこに立ちつくしてしまいました。
 そのうち、彼が仕事から帰って来ました。
「おう、来てたんだ。部屋かたづけてたの?ありがとな」
 高橋さんにお礼を言われました。
そこで、僕はおそるおそる、さっきの雑誌のことをたずねて見ました。
「あぁ、それか。マニアな友達にもらったんだ。気持ち良さそうだろ?」
「気持ちいいって…?あんなことされて…、気持ちいいんですか?」
僕はとまどって、そう聞き返しました。
「えぇっ?タカシ、SM知らないのか?」
 高橋さんは、まるで常識のない人を見るような表情で、僕の顔を眺めたのです。

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