ゴムマニア、あるいは、ラバーフェチと呼ばれる性癖を持った人々がいます。ぴったりとしたゴム（ラバー）製の全身スーツに身を包み、ゴムの匂いや、密着感が好きだという人々です。バキュームラックというのは、そんなマニアの人たちが、ゴムの密着感をさらに強く味わうために考え出した装置です。簡単に言えば、薄いゴムシートでできた、大きな布団圧縮袋とでも言えばわかるでしょうか。
　ベットの上にその袋を広げ、中に裸で入って横たわってから袋を閉じ、中の空気を抜いていくと、ちょうど人間真空パックのような状態になり、身体の隅々の部分に、ぴったりとゴムが貼りつくというわけです。もちろん、口に当たる部分だけには丸い穴があいているので、呼吸は自由にできます。
　この装置は数年前に、海外で始めて発表されたのですが、今では日本でも、徐々に知られるようになっています。実は僕もこれを持っていて、数回ほど試したことがあります。裸の身体にぴったりと、薄いゴムが貼りついていく感覚というのは、縄で縛られる拘束感に通じるものがあり、とても素晴らしい体験です。縛られて感じる方なら、おそらくこれに入っても興奮することでしょう。
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