ある日、あるSMサロンで1
 休日の午後、何だか急にムラムラとして、男の人に調教されたい気分になりました。とりあえずシャワー浣腸をして、お尻の中をキレイにしてから、高ぶる気持ちを抑えつつ、しばらくぶりに、あるSMサロンに行くことにしました。
「おっ、珍しいな」
 インターフォンを押すと、ドアを開けたマスターが僕の顔を見て、さっそく声をかけてくれます。懐かしいような、緊張するような、でも全てさらけ出してみたいような、いろんな気持ちが混ざったまま、僕はお店の中に入りました。
 今では自分でフンドシも締めることができるようになったので、(本当はマスターに締めてもらうほうが甘えてるようで好きだったのですが^^;)服を脱ぐと自分でフンドシを締めて待合室に入りました。
 休日なので、中にはそこそこのお客さんがいました。でもやはりMの方が多いようです。Mは受け身で楽ですけど、Sはいろいろと気を遣いますから、数が少ないのでしょう。
 もしSの人がいれば、SMサロンではモテモテになることと思います。
 待合室では、お茶を飲んだり、テレビを見たりして、しばらくリラックスして過ごしました。そのうち、いかにも体育会系、といった感じのMがSに誘われ、隣でプレイを始める声が聞こえてきました。ゲイ雑誌の漫画ではよく見るタイプですが、リアルではあんまり見た事がないので、僕もプレイルームの方に入って、すみの方でコッソリ鑑賞してました。
 そのカップルプレイは、ちょっとストーリー仕立てのようにも見え、イヤらしい、というより、シゴキ、みたいな感じでした。僕の嗜好とはちょっと違います。でも、プレイを見ているうちに、僕のエッチな気分もだんだん高ぶっていきました。そのカップルのプレイが終わる頃には、僕も誰かに責められたくなってきたのです。
 しかしその日は、Sの人は少なく(今思うと、そのカップルのSだけだったのかもしれません)、責めてもらえる相手は当分あらわれそうもありません。僕はプレイルームで、エッチな気分になりながら、とうとう自分でフンドシを外して、鏡の前に立ってみたり、椅子に座ってペニスを触ってみたりと、とりあえず一人の世界に浸ることにしたのでした。
つづく
表紙へ