ああっ、いやぁっ、と弱々しく声を上げながら、私はじょぼじょぼとおしっこを漏らし続けていました。たくさんの同性の前で、私は、いちばん恥ずかしく、みじめな姿をさらしてしまったのです。しかしそれは、私にとって、今までにない最高の経験でした。心と身体が切り離されて、全く自由になった気がしました。身体の力がすうっと抜けて、私は考えられないほどの開放感に包まれていったのです。
やがておしっこが止まると、アイマスクがそっと外されました。ぱあっと明るい光が目に入り、まわりの景色が浮かんできます。何人もの女性の方たちが、私の目の前にいるのが見えました。みんな優しいまなざしで、私の身体を見つめています。洗濯ばさみの痛みが、じわじわとよみがえり、私は現実に引き戻されていきました。あまりにも恥ずかしい自分の格好を思い出し、私は気が遠くなりそうでした。
羞恥のあまり、うつむいて下に目をやると、そこに、一人の女の子が座っていました。真っ白い裸のままで床に両手をつき、ぼうっと瞳を潤ませながら、こちらを見上げています。首には赤い首輪がつけられ、そこから伸びたヒモは、誰かの手に握られていました。
(マミ、さん…)
ぼんやりと、わたしはその子の顔を眺めました。うっとりとした表情を浮かべながら、マミさんは私の顔を見上げています。顔や髪、胸のあたりが濡れているのは、私のおしっこのせいでしょう。そのことを少しも気にする様子もなく、マミさんは、きちんと床にヒザをそろえて、まるで本物のメス犬のように座っていたのです。
「千夏ちゃん、とってもよかったわ。とっても、かわいかった…」
麗子さんが私の頭を抱きしめると、くちびるに優しくキスしてくれました。柔らかいその感触を感じると、私はまた、ふうっと感じ始めてしまいます。
「さぁ、みんな洗濯バサミをとってあげて」
ナツキさんが声をかけると、みなさんの手が、また次々に私の身体に伸びてきました。あまりにも恥ずかし過ぎるその出来事に、私はただじっとうつむき、耐えていました。痛みから解放されていくにもかかわらず、まだ何かに縛りつけられたように、じっと動けません。私は、恥ずかしい格好で、恥ずかしい所をさらけだしたまま、そこに座っていたのでした。
「そうそう、この子がマミちゃんよ。さぁ、千夏ちゃんにごあいさつして」
麗子さんがマミさんのお尻をひとつ、ぺちんと叩くと、マミさんが口を開きました。
「千夏さん、初めまして。メス犬マミです。たくさん御奉仕できて、とっても嬉しかったです。これからも、どうかよろしくお願いします」
そう言って、マミさんは、その場で床に頭をすりつけ、深くおじぎをしたのです。
「マミちゃんには、床をきれいにしてもらうわね。さぁ、マミちゃん」
マミさんは、素直に言葉に従うと、床にたまった私のおしっこを、舌でなめとっていきます。私はただ呆然と、その様子を見ていたのでした。