その日の勉強が終わったあと、昌一は何気なく、忠弘に聞いてみた。
「真奈美さん、なにかあったんでしょうか?すこし、目が赤くなってたみたいですが」
そう言うと、忠弘は、
「なぁに、反抗期ですからね。さっき私が叱ったんです」
と、答えた。
(あの子が親に反抗するとは、とても思えないのだが…)そう考えながらも、昌一はそれ以上問いただすことはせずに、その日は帰宅したのだった。

 真夜中に、昌一はSM雑誌を取り出すと、妄想にふけり始めた。写真の中の女と、真奈美を置き換えて楽しむのが、最近の昌一の日課になっていた。想像とはいえ、実際の真奈美の肉体を間近で見ている今では、その妄想は生々しく広がりを見せた。後ろ手に縛られ、M字開脚で吊り上げられた女の写真をじっと見ながら、昌一はそれを真奈美とすり替えていった。
 昌一の想像の中で、痛々しく吊り上げられた真奈美は、鞭を持って近づいてくる昌一を、泣きはらした目でじっと見つめている。とても苦しいのだろう、時どき、うっ、うっ、という声をあげるのだが、それ以上の声は出さない。ただ、今の状況にじっと耐えたまま、昌一の許しを待っているのだ。
 真奈美に近づくと、昌一は縄でくびり出された乳房の先端を、ぎゅっとつねる。
「はあぁっ」
 苦悶の声をあげる真奈美に血が高ぶった昌一は、無惨に縛り上げられた真奈美の全身に、厳しく鞭を振りおろしていった。真奈美は悲鳴を上げ、涙と鼻水で顔面をぐしゃぐしゃにしながら、白い裸体を震わせる。やがて、極限に達したのか、最後の悲鳴を上げると同時に、真奈美は失禁していた…。 

続く
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